2008年08月29日

「真」誕生祭前祝いノベル 『待ち合わせ』ED.1

2010年度の真の誕生祭お祝い用に作成した、創作ノベルの結末その1です。
かなり切ないストーリーになっています。

 以下格納




 1年後(朝) 真自室

あれからボクは、ステージに立てなくなった。
朝事務所に向かおうと家を出ても、あの場所に差し掛かると震えが止まらなくなる。
そして自宅に引き返してしまう。
みんなには何も言ってない。
1週間に2,3度しか顔を出せないボクを、社長も咎めない。
だからボクは、今でも765プロのアイドルで居る。
真 「でも立てないんだ!」
誰も居ない部屋なのに、誰かに怒鳴り散らす様に叫ぶ。
いつもの事。
そしていつもの葛藤が始まる

あの時、ボクが我がままを言わなければ!
あの時、ボクがあの公園を待ち合わせ場所に選ばなければ!

1年間ずっと、同じ言葉が頭の中でぐるぐる回っている。

真 「今日は行かないと…。」
雪歩から昨日の晩に電話が掛かってきたんだった。
泣きそうな声で「明日は来てね」って言ってたっけ。
真「行かなきゃ。」
自分に命令する様に呟いて家を出た。



 1年後(昼)あの場所

真 「ここ、通らなきゃ・・・。」
いつもの如く足がすくむ。
いつもの如く耳鳴りがする。

そう。
ボクはあの時見ていたんだ・・・。
横たわるプロデューサーを。
駆け寄ったボクに最後の言葉を小さく呟いて、プロデューサーは息を引き取ったんだ。
そして思った、ボクの責任だ!と。
ボクは、自分の見ている光景が現実だと受け入れられなかった。
だから見なかった事にした。
公園に行って来る筈の無いプロデューサーを待って、居る筈の無いプロデューサーとデートしてたんだ・・・。
真 「う、うぅ・・・。」
もう涙が枯れる位に泣いた。
でも、どれだけ泣いても涙が溢れてくる。

いつも目を背けていたあの場所。
P 「真。」
真 「え?」
プロデューサーに呼ばれた気がして、ハッと目を向ける。
そこには誰も居ない・・・。
いや小さな女の子が一人、花束を持った女の人に手を引かれて立っている。
女の人 「あなたが今ここに立っていられるのはね・・・、お兄ちゃんのお陰なのよ。」
その言葉に、昔の自分がフラッシュバックする。
そう、あの約束したあの日の自分の姿が、鮮明に呼び起こされる。
あの満員のファン感謝祭のライブ会場の自分に!

あの日、歓声を送ってくれるファンのみんなの前でボクは言った。
真 「今ここに立っていられるのは、ファンのみんなと・・・。そして大好きなプロデューサーさんのお陰です!」
居る筈の無いプロデューサーの声が聞こえる。
P 「俺が助けたあの子は立派に立っているのに、お前は立たないのか?
  俺と共に作った、お前の憧れていた場所に・・・。」
振り返る。
誰も居ない。居る筈がない。
でも、あの大きな手で頭をポンッと叩かれた気がした。
その瞬間、忘れていた筈のプロデューサーさんの最期の言葉を思い出す。
P 「すまん真。ちょっと遅れそうだ・・・。」
そう言った。
震えるあの大きな手で、頭をポンッと叩きながら・・・。


真 「もう止めよう、自分を悲劇のヒロインにするのを。」
大好きだったあの人と一緒に作った、ボクの憧れの場所。
もう一度立とう!
いつになるかは判らない・・・。
でも必ずもう一度ステージに立って、約束を果たして貰う為に1年後の今日に公園でプロデューサーを待つんだ!
きっとプロデューサーなら言ってくれる。
あの笑顔で小走りに駆け寄りながら、「すまん、遅れた」と・・・。


 完



※あとがき

ストーリーは『ファン感謝祭ライブ』が大成功したご褒美に、Pが何でも一つだけお願いを聞いてくれると言う所から始まります。

まあ読んで貰って判るとおり、これはハッピーエンドでは無いですよね〜。
最後で一見、真が立ち直った様にも感じられますが、結局は来る筈の無いPを待つ様な思いを抱いています。

このストーリーでは、「とにかく立ち上がって、がむしゃらでも良いから進んでみる」と言う事を題材に書いています。

書いてはいませんが、真は1年後に公園に行きます。
そして来る筈の無いPを待つのではなく、そらを見上げてこう呟くのです。
 「見ていてくれましたか?プロデューサー」
と。
多分、真をプロデュースして真のストーリーを見た真士の方なら、このような結論に辿り着いてくれるんじゃないかな?と言う思いで、敢えて途中で終らせる様な結末にしてみました。^^;
(無印での真のストーリーも、悩みながら走り続けて、最終的には一つの結論を導き出しますからね)

このストーリーは最初に考えていた物で、没にしようかな?とも考えたのですが、一個のストーリーに2つの結末があっても良いかな?と言う事で掲載してみました。w(読むのは良いんですが、自分で書くとなると切なすぎるのは合わないなぁ〜と。w)


以上、お粗末様でした。
posted by 三毛猫(3k) at 00:00| Comment(0) | 創作アイマス小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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